対象読者
本書に記載されている対象読者は、
引用:
と、なっていて、UNIXの入門者~初心者を対象した本になります。 (本のタイトルも「はじめてUNIXで仕事をする人が読む本」ですもんね・・・)
内容と読んだ感想
内容は、大きく3つについて書かれていて、
第1部は、UNIXを使うための基本操作やテキストエディタ、UNIXシステム管理などの生活環境編
第1部 生活環境編では、ログインから始まって、基本操作やテキストエディタ、作業自動化のためのシェルスクリプトの説明などがあるのでユーザとして使用する方法の説明はあります。
そのまま、ユーザとしての使い方の説明の章かなと思って読み進めていると、第1部 6章でセキュリティの話が出てきて、ファイルの読み書き実行権限やルート権限の話があったかと思うと、共通鍵暗号と公開鍵暗号の話が出てきたりします。
第2部は、UNIXのプログラム環境や、バージョン管理、ソースコードからのドキュメント生成、ソフトウェアライセンスについてのプログラミング環境編
プログラム環境は、C言語/Java/LL言語(perl)などでの開発の仕方の基本、バージョン管理ではRCS/SVN/Gitなどの使い方、ソースコードからのドキュメント作成ではjavadocの使い方が簡単に説明されています。それぞれどういうものかとどうやって使うかを簡単に学ぶことができる内容になってます。
第3部は、UNIXのネットワーク技術についての ネットワーク技術編
UNIXのネットワーク技術について説明されてます。OSI参照モデルとかでてきます。結構なページ数が割かれています。単にUNIXをユーザとして利用するだけなら第3部は読まなくてもいいかなという気がします。
まとめ
本書は、UNIXで仕事するためのUNIXの使い方だけではなく、UNIXの使い方からはじまりUNIXで仕事するうえで必要になるであろうUNIXに関して取り巻く技術について説明されています。
これ一冊で基礎、プログラミング、ネットワーク技術が身につくわけではなく、UNIXというものはどういう技術が関連しているか、プログラム環境では、このような使い方をするというような俯瞰して学ぶ本ではないかと思います。
具体的なコマンド・操作例も記載されてますが、どちらかというと、UNIXを使うことを目的として読む本ではなくて、仕事でUNIXについての知識が必要になった場合に読む本ではないかと思います。
このため、この本は、UNIXをユーザとして使うことを学ぶために最初に買う1冊としてはちょっと違うのではないかと思います。(タイトルは、仕事をする人ですもんね。2回目)
1冊目として買うなら最近読んだ「新しいLinuxの教科書」の方がいいかな?